と言うのも、殺虫剤を浴びた彼は苦し紛れに棚の下、奥深くに逃走を図ってそこで息絶えてしまったので、夜中に発掘作業をするのが面倒だったのです。
しかし放置しっぱなしにしておくのは新たなゴキを呼び寄せそうですし、万が一卵でも持っていてそこで孵化でもされようものなら大惨事です。
そこで床に這いつくばり、懐中電灯の灯りを頼りに遺体の場所を探り、床掃除用のワイパーを使って何とか引きずり出すことに成功しました。
それから気持ち悪いのを我慢しながらチラシで拾い上げ、レジ袋へ。
それにしてもデカい。
雄鹿で言えば三又級です。
額に浮かんだ汗を拭きつつ、やれやれこれで一段落、さあて台所のゴミ箱に捨ててこようかと部屋を出ようとしたその瞬間。
目の前のドアに新たなゴキブリがドーン!
ぎぃやぁ〜!
驚愕と恐怖と失望で思わずその場にへたり込みそうになりましたよ。
ここはゴキブリ長屋か?と。(いや、長屋ではありませんけど)
とは言え、一度見つけたものは放ってはおけません。
気を取り直して反撃開始です。
テーブルに取って返し、殺虫剤を手にするなり一閃。
今度のヤツは前回のよりも小さく、色も赤い新兵でしたが、その分体力があるのか攻撃を受けてなおドアの隙間から脱出を図ります。
こっちも逃がすものかと急いで追撃。
廊下に出ると、きゃつは壁を上っている最中です。
甘い!
この殺虫剤はハチ用の長距離砲だ!
食らえ、三式弾!
噴射を受けたゴキは床に墜落。
そして戦闘能力喪失を見届けるや止めの一撃。
これにて勝負あり。
殺虫成分が全身に行き渡るのをじっくり待ち、ひっくり返ってヒクついているゴキを再度レジ袋へ。
良かったな、三途の川の連れができたぜ。
それにしてもなんですよ。
二日連続で出現するとテンション下がるわ〜。
いくら梅雨で雨が多く、家屋に侵入しやすいとは言え…。
なんか疑心暗鬼になると言うか、視界の隅に黒い物体が入るだけでビクッとしてしまいます。
これだから夏はイヤよ〜。
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