2011年06月12日

正解が分からない

今週の月曜日。
認知症の母親がグループホームに入所しました。
正確には「入所させた」ですが。

週3で通っていたデイサービス併設のホームですので、朝、いつも通り送り出し夕方そのまま入所という、言ってみれば“だまし討ち”の様な格好。
当然、後ろめたい気持ちはなくなりません。

母親は認知症とは言ってもまだ「要介護1」です。
まだまだ自分の身の回りのことは出来ますし、自転車に乗ってパチンコに出かけたり、内容はトンチンカンながらも簡単な買い物はできるぐらい。
そういう状態ですから、ホームから「空きが出ました」と言われて入所を決断するまでには相当な葛藤がありました。

住み慣れた家でもう少し暮らさせてあげた方が本人の為ではないのか?
まだ私の仕事も見つかっていないし、もうちょっと面倒見られるのではないか?
最近のグループホームは質は良いとは言え、自由は束縛されるわけだし、可愛そうではないか?

そういったネガティブな考えも出て来ました。
実の親ですから、できるだけ平穏な晩年を過ごさせてあげたい。
これは当然のことです。

ただ、現実として横たわる生活上の問題。
1分前の事を忘れる。物をなくす。何よりもガスなどの不始末が恐ろしい。
もはや一人では安心して生活を送ることのできない悲しい現実。

私も人生半ばです。
このまま母親に付きっきりで生きていくわけにはいきません。
頭が正常だったらば「子どもに迷惑はかけたくない」と必ず言ったであろう母親の人格を思い出し、つらい決断をしました。

まだ6日目。
当の本人はまだまだ混乱の中にいることでしょう。
私だってそうです。
去年亡くなった父親の入院から、かれこれ1年近くも母親と二人で生活してきたわけですから。

木曜日、一度面会に行って来ました。
本人は父親の病院にいると思っている様でした。

「とにかく一度家に帰る」と。

そりゃあそうでしょう。
帰りたいでしょう。
見知らぬ場所で寝起きをし、周りを見れば、母親よりも重度の認知症の方々ばかり。
戸惑うのも当然のことです。

そんな母親を置いて帰る時の気持ちは、ここでは表現できません。
もちろん、在宅で認知症の介護を続ける人の方が数倍つらいでしょうが、施設に入所させたからと言って、全ての重荷から解き放たれるわけではないという現実も存在します。
認知症というのは、本当に悪魔のような病気なのだと思い知らされます。

これからずっと、母親はグループホームで生きていきます。
あの小さな世界で。
趣味もなく仕事一筋で子どもを育て、やっと引退して静かな老後を、という段になって自分は認知症、連れ合いはガンで早折。
なんという晩年でしょう。
悔しくて涙が出ます。
誰が悪いわけでもないのに。

私にできることは何なのでしょうか。
そして、正解はあるのでしょうか。
posted by Kei at 01:54 | Comment(4) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする